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1 横領犯の責任追及は簡単な仕事ではない。

 横領犯の責任追及に強い弁護士とはどういった弁護士のことをいうのでしょうか。

 その前にまず言えるのは、横領犯の責任追及は簡単な仕事ではないと言うことです。

 状況ごとによって行うべき仕事や求められる能力は変わってきますが、会社のお金が横領されているが犯人が誰だか分からないといったケースでは、まず犯人や犯行態様の特定から入る必要があります。「そんなの警察に通報すれば一発だろ」とお考えの方は、是非試されてみて下さい。金額が大きく犯行態様が明らかなような場合は確かに警察も動いてくれますが、犯行態様すら不明の場合、つまり犯罪性が明らかと言えないような場合には警察は動いてくれません。自ら一定の証拠を獲得し、自身が横領という犯罪の被害にあっていることを疎明しなければ、告訴状さえ受理してもらえないのが実情なのです。したがって、何も分からないが職員が金を横領している可能性がある、という段階では、複数の仮説を立て、各仮説に則った内偵を行い、犯人が犯行に及ぶ状況を記録して証拠化する作業を行います。

 こうした内偵の結果、首尾よく犯人の割り出しや犯行手口の証拠化に成功した後は、次に、①被害回復に向けた横領犯との交渉(交渉が決裂する場合は訴訟)と、②刑事責任の追求の検討、③解雇その他の処分の検討を行うこととなります。

 ①から③は全て異なる手続ではありますが、互いに関連性があり、全体的な検討を行います。例えば、刑事告訴した上で示談という形での交渉に持ち込んだ方が犯人がお金を返すモチベーションが高くなることが見込まれる際は、②を行った上で①・③を行いますし、逆に、刑事告訴をされないということが犯人にとって横領金返還のモチベーションになることが見込まれるケースでは、①から入り、②を行わないことを交渉材料として用います。③の解雇についても、普通であれば解雇を行いますが、解雇した後に横領犯の再就職先を特定することは容易くありませんので、引き続き雇用し続けた上でその給料を原資として毎月横領被害金を弁済させるということも有力なオプションとして考えられます(ただし、給料からの天引きは違法となるのでできません。あくまでも一度は給料を渡し、そこから任意の支払いを得る必要があります。)。

 横領犯に一括で横領被害金を返済する資力がない場合には、月々の分割返済にならざるを得ません。こういったケースでは、途中で弁済が途切れることがないよう工夫を行う必要があります。先ほどのように解雇せずに雇い続けながら弁済させるほか、公正証書によって返済を約束させ、違反した場合には訴訟を経由する必要なく即強制執行できるようにしておくことが考えられます。刑事告訴を行わないことが横領犯のモチベーションになる際は、告訴を行わない見返りとして親族等の第三者を連帯保証人とさせた上で弁済を約束させる合意書(できれば公正証書)を取り交わすことも考えられます。

 ここまでしても弁済が途切れる場合には、法的措置で強制的に回収を図るほかありません。連帯保証人がいるケースでは横領犯と連帯保証人の双方に対してその財産に執行をかけます。財産の所在が不明の際は、弁護士法23条の2に基づく照会や民事執行法に基づく第三者からの情報取得手続を通じて財産調査を行う必要があります。財産の所在が明らかとなった場合には、その財産に対して差押えを行い、競売その他の手続を通じて債権の回収を図ります。

 こうした一連の手続を可能な限り段取りよく、できれば法的措置を用いずに交渉によって実現していくことが重要です。

 これは、十分な経験と知識を前提に、相手を説得するコミュニケーション能力など総合的な能力を求められる難易度の高い仕事と言えます。

2 横領犯の責任追及を考えた場合、どういう弁護士に依頼すべきか

 では、そのような仕事をどういった弁護士に依頼するのが適切なのでしょうか。

 それは、先ほど述べたような横領問題の解決に関する十分な経験と知識、そして相手を説得するコミュニケーション術に長けており、かつ、長期的な債権回収に関与することを厭わないモチベーションの高い弁護士に依頼すべきです。

 弁護士でない方がこれらを満たす弁護士をどのように見つければよいかは簡単な問題ではありませんが、WEBサイト等で法律事務所として横領問題の解決に力を入れているかどうかは確認することができます。横領に関する多くのコラムを投稿していたり、おkを掲載している事務所は、経験や知識が豊富で事務所として横領問題の解決に意欲的であると判断できるかと思います。横領問題は、先ほども触れました通り、解決の方法が横領犯からの分割弁済にならざるを得ないことが少なくありません。弁護士によっては、債権管理が煩わしいことからそうした分割弁済が見込まれる事件を受けたがらないケースもありますが、Webサイトで積極的に解決実績を掲載している事務所は、弁護士のマインドの部分でも依頼者の心情に配慮し、長期的な解決に向けて助力を得ることが期待できます。

3 弁護士法人グレイスは横領問題の解決を得意としています。

 弁護士法人グレイスは、全国600社を超える企業様の法律顧問を務めており、そこで培ったノウハウを用い、横領問題の解決を得意としている法律事務所です。

 横領被害の回復や、横領被害の予防に関心のある経営者の方は、ぜひ、当事務所にご連絡ください。

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