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2025年12月22日

 昨今の美容整形業界の隆盛には目を見張るものがあります。自由診療も含め、多くの患者さんを抱えて多くの売上を上げる美容クリニックが増えてきました。

 他方で、多くの売上を上げるがゆえに、横領被害が生じたことに気付いた場合にどうすれば良いのか、どこに相談すれば良いのかという点については、悩まれる方が多いでしょう。とにかく横領被害に気付いた場合には、早急に証拠を集めることが必要です。
 この記事では、美容業界の企業経営者向けに、美容クリニックでよくある横領の手口と、有効な証拠について解説していきます。

まずは証拠集めを最優先に。証拠が重要な理由

 繰り返しになりますが、まずは証拠収集に注力しましょう。
 横領被害に遭われた場合には、刑事告訴、懲戒処分、損害賠償請求など、各種の法的手続をとることが想定されます。どの手続にしても、裁判となる見込みがあるため、どれだけ客観的な証拠・確たる証拠を集めることができたかが勝負を分けることとなります。
 また、犯行に及んだ従業員としても、証拠は早めに隠滅してしまうことが一般的です。このため、企業としては、早めの対応が必要となるのです。
 このため、横領に気付いたら、客観的なものを中心に、企業内にある証拠の確保に努めましょう。

あなたのクリニックは大丈夫?美容クリニックでの横領の手口5パターンと有効な証拠

 ここで、美容クリニックでありがちな横領手口をご紹介します。

パターン1:売上金の着服

 まず、売上金の着服が挙げられます。レジ金にしても、キャンセル料にしても、原始的な方法によって現金を着服してしまうことによる横領が可能です。犯人は、売上除外をすることで証拠を隠滅し、犯行が発覚することを遅れさせがちです。

パターン2:物品の不正利用

 次に、物品の不正利用が挙げられます。美容クリニックで取り扱う商品は、医薬品にしても化粧品にしても、転売することで利益を得やすいものばかりです。また、従業員個人がこれらを私的利用する場合もあります。いずれにしても、棚卸し記録等の改ざんによって発覚が遅れがちな横領手口ではあります。

パターン3:経費の不正請求

 従業員が経費の不正請求をするケースもあり得ます。美容クリニックを複数経営する場合には、各クリニックの運営を医師に委ねることとなりますが、この医師が自由診療であることを悪用して架空請求をしたり、交通費等の経費の水増し請求をしたりするケースがあるのです。

パターン4:給与・勤怠の不正

 こちらも多い事例ですが、給与・勤怠管理の不正をするケースもあります。各従業員がタイムカードの記載を改ざんしたり、架空の残業代を請求したりすることで横領(ないし背任)をすることがあり得ます。美容業界では、美容機器等は最新の機材としていながら、従業員の給与・勤怠管理システムが古いことがままあるため、このような不正行為が助長されることとなります。

パターン5:広告宣伝費・マーケティング費用のキックバック

 最後に、広告宣伝費・マーケティング費用のキックバックという横領(ないし背任)行為も挙げられます。広告業者とクリニックの運営医師などが結託して運営法人を裏切る行為となります。広告業者も千差万別ですので、注意しなければなりません。

実際にあった美容クリニックでの横領の事例

 実際に、2025年には、美容クリニックの経理担当従業員が会社口座から数百万円の現金を横領した事例もあります。従業員が横領する場合には、美容クリニックの経理上も改ざん等が生じるため、税金の申告漏れが起きる(又は脱税との指摘を受ける)可能性がある点にも注意が必要です。

美容クリニックで横領発覚時にやってはいけないNG行動

 次に美容クリニックで横領が発覚した場合にやってはいけないNG行動をご紹介します。

感情的に本人を問い詰める

 まず、横領の犯人を感情的に問い詰めてはいけません。横領が発覚したと気付いた犯人が、証拠を隠滅してしまう可能性があります。特に、共犯者がいた場合には、口裏合わせを助長してしまいますので、犯人に横領が発覚したと伝えてはいけません。

不確かな情報で他のスタッフに相談する

 また、不確かな情報で他のスタッフに相談することも避けましょう。あなたが相談したスタッフから犯人に情報が漏れたり、社内で情報が拡散されたりするなど、かえって混乱を来たしかねません。

違法な手段で証拠を集めようとする

 もちろん、違法な手段で証拠を集めようとすることもしてはいけません。例えば、退職金を支払わないと脅して自白を強要したり、従業員個人のスマホを奪って証拠を集めようとしたりすることは、厳に慎まなければなりません。のちに、企業側のパワハラ等が問題視される可能性があります。

問題を隠蔽し、内々で処理しようとする

 横領が発覚した場合に、問題を隠蔽して内々で処理することも避けましょう。横領の問題を内々で処理しても、抜本的な解決には繋がりません。横領問題を内部で隠蔽してしまうと、他の従業員が同様に横領行為をすることを抑止することができなくなってしまいます。

横領問題を解決に導くための正しい3ステップ

 それでは、横領問題に出くわした場合に、横領を解決に導くためのステップをご説明します。

ステップ1:証拠の保全と事実関係の調査

 まず、証拠の保全と事実関係の調査を徹底しましょう。繰り返しになってしまいますが、客観的証拠を集めることが非常に重要です。証拠を獲得した上で、事実関係を調査していきましょう。

ステップ2:弁護士への相談と方針決定

 次に、弁護士に相談して方針決定しましょう。会社で集めた証拠が充分なものか否か、また、会社としてどのような対応をとるべきかどうか、という点について、法律の専門家の助言を受け、適切な対応を取りましょう。

ステップ3:加害者への具体的な対応

 弁護士と方針を決定した上で、加害者に対する具体的な対応を取っていきます。刑事告訴、懲戒処分、民事訴訟などの各種手続のうち、あなたの会社として取るべき対応を選択して対応していきましょう。

なぜ弁護士?美容クリニックの横領問題で専門家に依頼すべき理由

 さて、美容クリニックの横領問題が起きた場合、どうして弁護士に依頼するべきなのでしょうか?主に以下の点から、弁護士に依頼するべきといえます。

精神的・時間的負担からの解放

 まず、自社内部で起きている横領の問題から解放される点にメリットがあります。横領問題について頭を悩ませるだけで、精神的負担・時間的負担は多大になります。この問題を弁護士に手渡し、ご自身の頭の中をクリアにすることには大きな意味があるといえるでしょう。

法的リスクを回避した最適な解決策の実行

 また、横領事件に対する初動を誤ると、証拠不足で横領犯人への対応が取れなかったり、逆に会社側の対応をパワハラ等であると指摘されたりする可能性があります。このようなリスクを回避するためには、弁護士の助力が必要といえるでしょう。

従業員や患者への影響を最小限に抑える戦略

 美容クリニックで横領事件が起きた場合には、他の従業員や患者さんに少なからず影響があります。特に、SNSにおける拡散等の事態は避けなければなりません。これらのリスクを最小限に抑えるためには、弁護士の協力が役立つはずです。

よくあるご質問

 また、横領被害に遭われた方からのよくあるご質問に対する回答をご紹介します。

横領されたお金は全額取り返せますか?

 まず、横領されたお金を全額取り返せるかは、集めることができた証拠の内容と、相手方の資力によります。客観的証拠を収集することができなければ、損害賠償請求事件で負けてしまう可能性があります。また、横領に直ちに対応しないと、相手方が横領で得た利益を使い切ってしまい、回収が困難になることがあります。

弁護士費用はどれくらいかかりますか?

 横領被害への対応に関する弁護士費用は、横領被害の金額や横領被害の程度に応じて変わります。このため、まずはご相談をいただき、お見積もりをお聞きいただけますと幸いです。

警察沙汰にせず、穏便に解決したいのですが…

 横領被害に遭った場合に、警察沙汰を避けて穏便に解決しようとすると、かえって、他の従業員が同様に横領行為をすることを抑止することができなくなるなどのデメリットがあります。必ず、厳正に対処するようにしましょう。

他のスタッフに知られずに解決することは可能ですか?

 横領被害があったこと・生じたことを他のスタッフに知られずに解決することも、事案によっては可能ですので、まずはご相談ください。但し、他のスタッフが同様の行為をしないように社内教育を徹底することは重要ですので、この点も改めてご検討いただく必要があります。

まとめ|一人で悩まず、まずは無料相談で現状をお聞かせください

 以上のとおり、美容クリニックで横領事件が起きた場合の対応方法等についてご説明しました。当事務所では、企業顧問・企業法務に携わる傍ら、横領被害に特化した対応を取っています。ぜひ、お困りの場合にはお一人で悩まれずに、当事務所にご相談ください。当事務所は初回相談無料ですし、守秘義務を厳守いたしますので、ご安心してご相談いただけます。まずは、無料相談で現状をお聞かせください。

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【著者情報】

様々な業務上横領に関する相談・解決をサポートしてきた豊富な実績があり、検察官として業務上横領の捜査・公判に従事した経験を持つ弁護士も在籍。企業・経営者向けの顧問サービスに強みを持ち、約750社の顧問先企業を有する(2025年9月時点)。また、「社外法務部」という名称で主に中小企業に法務のアウトソーシングサービスを提供している。横領・着服・背任等不正行為、従業員の解雇や問題社員対応などの労働問題、契約書・債権回収・損害賠償請求などの取引をめぐる紛争、不動産の取引に関する紛争、法人破産、M&Aや事業承継などを対応。

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